練馬の保育園民営化裁判追っかけ隊

練馬区立光が丘第八保育園の委託化をめぐって提起された、住民訴訟の記録です。練馬区のやり方は、理不尽にもほどがある!

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東京地裁判決(要旨);6.25合意違反について

本当なら、一通り判決文の批判を終えた後で「控訴します!」と宣言したかったのですが、作業が間に合わず、控訴宣言が先になってしまいました。

さて今回の判決文は、一次選定で適切な事業者を選定できなかったときは「スケジュールを含めて協議する」という、光八保護者と練馬区との合意を、練馬区が一方的に破棄した部分についてです。まあ読んでみてください。ひどいです。


また、原告らは、練馬区と光八保護者の間で、選定委員会が適切な受託事業者を選定できなかった場合には、スケジュールを含めて協議するとの合意ができていた(認定事実の引用)として、当該合意に反して選定会議を設置してピジョンを選定した志村区長の行為は信義則に反する旨主張する。
しかし、弁論の全趣旨によると、原告らはいずれも光八保護者ではないことが認められるところ、そのような原告らが本件のような住民訴訟という枠組みの中で、志村区長の裁量権の逸脱又は濫用を基礎付ける事情として上記のような光八保護者との間における「信義則違反」という点を主張することができるといえるかはさておくとしても、選定委員会が結論を出した後、対策協議会が開かれる前の段階で選定会議を設置したのは、光八保護者に対していつでも対応策を提案することができるようにするためである旨の(当時の児童青少年部長の姓)証言には、保育行政に責任を負う区の立場としては一定の合理性が認められるところであるし、選定会議によるスケジュールでは、本件募集要領においては平成17年6月1日からとされた準備委託契約の開始時期を、同年9月1日からとするよう変更することとされており(認定事実の引用)、選定作業の遅れに伴って委託のスケジュールについても光八保護者に配慮する形で変更されていることも考慮すると、上記合意事項に反して対策協議会での協議を経ずに選定会議を設置したことをもって、選定会議の設置及び選定会議の選定を経た上でのピジョンの選定について、練馬区ないし志村区長の裁量権の逸脱又は濫用があったということはできない。


笠本はこう思う!

まず、そのような合意があった事実を裁判所が認定していることにご注目ください。原告両名が光八保護者でない点を指摘している部分は、まあいいとしましょう。
裁判所が、練馬区による第二次選定機関である選定会議の設置について、「光八保護者に対していつでも対応策を提案することができるようにするためである旨」であったことを理由に、一定の合理性を認めています。もしその合理性を認めるならば、それはあくまで「提案」にとどまる場合です。ですが本件の場合は、明らかに決定事項の押し付けでした。その点の判断を裁判所は誤っています。
それから、当初予定から3ヶ月後の9月1日から準備委託を始めるという練馬区の判断を、あたかも「光八保護者に配慮する形で変更」したかのように裁判所は受け止めています。練馬区が光八保護者に本当に配慮したならば、少なくとも平成18年度からの委託になっていたはずです。それが当時の保護者の切なる要求でした。にもかかわらず、裁判所は、練馬区が多少計画を後滑りさせたことをもって、あたかも「保護者に配慮した」かのように判断しています。この点も非常に甘い判断です。
そして、これらの誤った判断を基礎にして、裁判所は「上記合意事項に反して対策協議会での協議を経ずに選定会議を設置したことをもって、選定会議の設置及び選定会議の選定を経た上でのピジョンの選定について、練馬区ないし志村区長の裁量権の逸脱又は濫用があったということはできない」と結論付けています。
光八保護者が何のために本件合意を求めたか。それを文書にすることを求めたか。同年2月10日の区長所信表明演説という形での年度途中の委託化発表。あまりに唐突な行政の横暴に何とか一定の枠をはめようと、その苦い経験を踏まえて、同じ轍を踏まないよう知恵を絞った結果です。
裁判所は、そんな経緯はお構いなしに、練馬区が物理的に無理になった計画を後滑りさせたことをもって、あたかも光八保護者に配慮したかのごとき判断をしてしまいました。
裁判所は、自ら認定した事実を表面的にしか判断できなかったようです。最悪です。


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控訴しました

僕たち原告両名は、今日、東京高裁に控訴しました。

一週間前のあの判決を、後世の子どもたちに残す訳にはいきませんので。

今後もぜひご支援、ご声援をお願いします!

東京地裁判決(要旨);「該当なし」の一次選定と、それを覆した二次選定について

これも最大の争点のひとつでした。判決文を、引用番号を省略した以外は、原文で紹介します。


また、(認定事実の引用)によると、選定委員会では、最終の選定作業において、ピジョンを除く3事業者については、5名の委員によって不適格であるとの意見がまとまり、また、ピジョンについては、2名の委員が受託する適格を有するとの意見が述べられたものの、3名の委員からは特に現地調査における問題点が指摘されて不適格との意見が述べられた結果、いずれの事業者についても受託事業者として選定するとの意見はまとまらずに会合が終了したことが認められるところ、選定委員会の議事が最終的には多数決で決せられることとされていたこと(認定事実の引用)を考慮すると、選定委員会の総括文において、「選定するに至らなかった」との表現が用いられていたことが認められる(認定事実の引用)としても、選定委員会としては、光八保育園の運営業務の受託事業者として選定しうる事業者はなかったと判断したものということができる。
もっとも、前述のとおり、光八保育園の民間委託化に当たっての受託事業者の選定については、練馬区ないしその長である志村区長の裁量にゆだねられているのであるから、受託事業者を選定するために組織された選定委員会において、応募事業者の中から選定し得る事業者がなかったと判断されたとしても、その結果を受けて、再び公募段階からやり直すことにするか、あるいは新たに事業者を選定する組織を設置し、当該組織を用いて選定段階からやり直すことにするかについても、練馬区ないし志村区長の合理的な裁量にゆだねられているというべきである。
そして、確かに、選定委員会は対策協議会における光八保護者の意向に基づき設置され、その構成も光八保護者が推薦する有識者委員が多数を占めるものとされており(認定事実の引用)、光八保育園の民間委託化に当たって光八保育園の園児及び光八保護者が受ける影響が最小限に抑えられるように受託事業者を選定する組織として合理的な組織であるということができるものの、前記認定事実によると、応募事業者は、いずれも、公募の段階から高い基準を求める光八保護者との合意により定められた、認可保育所1園を含む認証保育所又はそれと同等以上の保育施設を複数運営することなどを内容とする極めてハードルの高い本件募集要領を満たすものとして応募してきたものであること(認定事実の引用)、年度途中での委託という点に関して困難が伴うことを認識しながら、それを乗り越えて応募してきたものであり、受託への強い意欲が見られたこと(認定事実の引用)、応募事業者はいずれも書類審査等においては問題がないとされていたこと(認定事実の引用)、選定委員の間では従前の光八保育園の保育の質は相当に高いものであったと認識され、選定委員会における議論及び判断は、受託事業者が一般的に区立保育所と同等の水準で保育所を運営する能力を有するか否かという観点からではなく、受託事業者が従前の光八保育園と同等の高い水準の保育の質を引き継ぐことができるかという観点からされていたということができること(認定事実の引用)、選定会議では、選定委員会の評価を尊重した上、選定委員会で多数の問題点が指摘された応募事業者が現に運営する保育所の現地調査の結果については、選定委員会が約2時間の調査であったのに対し、実際に保育所運営を手掛けている専門家に午前8時30分から午後6時ころまで十分な時間をかけて現地調査をさせることで、より充実した調査をすることとしたこと(認定事実の引用)、現地調査部会の委員が現に保育所の運営管理を手掛けていたことなどから練馬区内の保育水準を熟知しているはずだとして、委員に光八保育園の視察をさせなかったとしても、その判断は一応の合理性を有するものということができるから、そのことをもって現地調査部会の調査が不十分だということはできないこと(認定事実の引用)、新たな選定組織の人選も、他の保育所事業に係る選定組織を参考にして、それぞれ独立して職権を行使することができるよう所管課から離れたものとするなどの配慮がされていること(認定事実の引用)が認められることに照らすと、応募事業者はいずれも一定の保育を提供する能力を有し、光八保育園の運営業務を十分受託しうると判断することはある程度合理的なものであり、かつ、選定会議の構成及び選定会議における選定の方法も、優良な受託事業者を選定するためのものとして一定の合理性を有するものということができる。
そうすると、志村区長が選定委員会の判断の結果を受けて、それでもなお応募事業者の中から受託事業者を選定し得ると判断し、公募段階からやり直すことをせずに、新たに選定会議を設置して応募事業者を対象とする選定作業からやり直すこととした判断は、必ずしも不合理なものということはできない。


笠本はこう思う!
光八の受託事業者選定は、選定委員会(一次選定)による「該当なし」(被告の主張では「選定に至らず」)という結論を経て、選定会議(二次選定)が落第事業者の落第点を合格点に書き直す形で無理やりピジョンを選んだと、このブログでもご紹介してきました。
大きな争点のひとつだった「該当なし」か「選定に至らず」かという事実認定について、裁判所はその意図することを踏まえたうえで、原告の主張した事実を認定したことが読み取れます。
その上で、被告による二次選定が最終的にピジョンを選んだことを「必ずしも不合理なものということはできない」と結論づけています。
判決文は、一次選定については原告の主張を、二次選定については被告の主張を採用する形になっています。二次選定の事実認定の甘さ。時間をかけさえすれば、より充実した現地調査ができるとした判断の甘さ。現地調査部会を形式的に独立した権能があるかのように見せれば、その組織が自由に意見表明ができると無邪気に信じる裁判官の甘さ。区長の意を受けた庁内の部長クラス4名が最終判断するんです。誰だって、区はピジョンを選定したがっていると思います。それなのに、区や都や国から補助金を得て私立の保育園を運営する園長らが、区の意向から全く自由に判断するなんて、そんな勇気を持てる訳ないですよね。
「高いハードル」論もそうです。高いハードルを乗り越えてきた事業者が、優良な事業者という訳ではありません。むしろ事業者が優良なら、光八の募集で設定されたハードルではとても応募できないと判断するはずです。これでも応募してくるのは、「とりあえず仕事を確保して、帳尻は後で合わせる」という市場競争に晒されている民間事業者の発想にもとづくものであることは、民間に勤める人たちならたいていは解ると思います。意欲だって、仕事が欲しいと思えばどんなウソをついても意欲を見せます。
裁判員制度は、刑事裁判ではなく、行政裁判に導入すべきです。絶対にそう思います。

東京地裁判決(要旨);9月委託について

判決文をボチボチ紹介していきたいと思います。

初回は、最大の争点のひとつだった「年度途中の委託」という区長の判断の合理性についてです。判決文は以下のように述べています。一部省略した以外は、原文通りです。

また、前記認定事実・・(略)・・によると、練馬区は、光八保育園を当初は平成17年4月に民間委託化することを予定していたものの、光八保護者の意向を踏まえ、民間委託化について光八保護者と協議するための対策委員会を設置したことにより、上記予定を延期することとなったこと、練馬区は園児の安全確保や社会的な区切りの時期を考慮して、委託時期を同年9月としたことが認められる。
そして、民間委託化は光八保育園の児童及び光八保護者に環境の変化に伴う大きな影響を与えるおそれがあるものであることから、光八保護者の以降をできる限り取り入れた委託計画を策定するための対策協議会を設置することとしたのは適切な対応であるということができるところ、練馬区は、対策協議会で協議を重ねるために民間委託化の時期を遅らせながらも、上記のとおりの民間委託化の目的及びその効果を早期に達成するために、委託時期を、当初の委託計画の発表から約1年1個月後であり、当初に計画した時期から5箇月後である平成17年9月に変更したということができるのであるから、本件における委託の時期の決定は、練馬区ないし志村区長の合理的な裁量の範囲内にあるものというべきである。


笠本はこう思う!
まず、年度途中の委託の困難さについては、あれだけ口を酸っぱくして主張したのに、判決文かこれだけかよ!という印象を受けます。
「練馬区は園児の安全確保や社会的な区切りの時期を考慮して」云々の部分ですが、練馬区はこの裁判で、「プールの時期を避けた」「4月に次ぐ社会的区切りのひとつ」という理由を、9月委託を正当化するために後付けしてきました。このような説明は、この裁判で初めて聞いたことです。平成17年2月10日に志村区長が所信表明の中で9月委託の方針を発表した後、光八の保護者はその後の対策協議会で「なぜ9月なのか」を区に問い詰めました。その中には、このような説明は一切出てきていません。つまり、被告側が裁判のために後付した理由を、裁判官が鵜呑みにしてしまったということです。
また、年度途中の委託が園児に与える影響について、被告側が何も調査をしていないことを、原告はいくつかの証拠を持って立証したつもりでした(例えば同趣旨の調査を練馬区がしたかどうかを示す原告の情報公開請求に対して、練馬区が文書不存在を理由にこれを拒んだことを示す書面。本年4月16日の当時の児童青少年部長に対する証人尋問で、「影響はなかろう」という、単なる推測で事を進めたことを示す証言)。
ところが裁判所は、練馬区が後付した証拠のない主張を採用し、原告が証拠をもって立証した事実には一切言及しませんでした。それが、東京地裁の「区長の合理的な裁量の範囲内」という判断の正体です。

・・続く

ご支援ありがとうございました。

何と申し上げればいいのかわかりませんが、とにかく今は、僕たちの裁判を支えてくれた多くの方々に感謝の意を表したいと思います。

本当にありがとうございました。

判決速報

請求はすべて棄却されました。取り急ぎ結果のみ。

※2008.12.20.追記
判決の内容は追々お伝えしたいと思います。僕の率直な感想を一言だけ述べると、
「行政府の長は独裁者である」
と、司法が宣言したような判決です。保護者との約束を破ろうが何しようが、「合理的な裁量の範囲内」なんだそうです。子どもに説明できません。。。
「不当判決」という言葉では生ぬるいです。この不当性を表現する言葉を、僕は持ちません。

練馬裁判、いよいよ判決言い渡しです

練馬区立光が丘第八保育園の委託をめぐって、練馬区長を相手に僕たちが提起した住民訴訟。その第一審判決が、いよいよ明日言い渡されます。

2008年12月19日13:10~
東京地裁705号法廷にて

判決後、報告集会も予定されています。

同日14~15:00
弁護士会館5階508室(地裁裏)


光八の保育が混乱を極めるなか、次年度契約の締結中止などを求める住民監査請求を2人で提出したのが、2006年3月30日。
それらがあっけなく棄却されたのが、同年5月29日。
そして僕たちが、急ごしらえの訴状を東京地裁に持ち込んだのが、6月26日でした。訴状提出期限の1日前だったと記憶しています(地方自治法では、住民訴訟を提起する場合は、棄却が通知された日から30日以内に行うよう求めています)。

あれから、2年半が過ぎました。

弁護士に依頼する余裕がなかったため、裁判の中でも難しいと言われる行政裁判に本人訴訟で挑むという、無謀と言うにはあまりに無謀な挑戦でした。「裁判、特に行政裁判は、本人訴訟で何とかなるほど甘いものではない!」と厳しいご指摘を受けたときは、「本当にその通りです」と恐縮するしかありませんでした。
裁判ド素人の僕たちは、訴状の書き方から勉強しました。相手方弁護士から出される書面を検討したり、慣れない六法全書とも格闘したりしながら、何とか違法の事実を立証しようと、僕たちは死に物狂いでした。
ほとんど仕事そっちのけに近かったので、家族にもずいぶん迷惑をかけたと思います。

それでも、僕たちはこの裁判をやめる訳にはいきませんでした。

なぜか。

怒りです。

光八の子どもたちを、親たちを、あんな目に遭わせて平然としている志村区長への怒りです。

保護者代表と練馬区が、委託条件をめぐって激論を交わした協議会。僕も行ける限り傍聴に行きました。年度途中の委託化発表、事業者が選定されなかった場合の合意事項、「該当なし」とされた事業者から無理やりピジョンを選んだ二次選定、その後の混乱、改善勧告。

許せませんでした。

協議会の会場の外では、光八のお母さんが乳児をあやしながら心配そうに中をうかがったりする光景を目にしました。会場近くで、屈託なく遊んでいる何人かの光八の子どもたちとも、お友達になりました。自分の子が可愛いように、僕はお友達になった光八の子どもたちも可愛く思いました。その子たちが委託という激動の中で、どうなってしまったのか。

心配でなりませんでした。

志村区長だけは、絶対に許さない。

その気持ちだけを支えに、何とかがんばっていました。

その後、優秀で熱意ある弁護士さんにめぐりあい、様々なご縁にも恵まれて、支援の輪も少しずつ広がってきました。

僕たちの怒りは、単なる個人的な思い込みではなく、練馬の多くの人たちと共有できる義憤であったのだと確信できるようになりました。行政改革を口実に、今なお弱い者いじめを続ける志村区長。僕たちの裁判は今や、この志村区長に対する練馬区民の反乱になったと言えると思います。

そういう裁判の判決です。お時間の取れる方は、ぜひ傍聴にお越しください。

神戸裁判の結果(速報)

神戸裁判は、残念ながら原告敗訴だったようです。神戸新聞の記事によると、原告は控訴の方針だそうです。

市立保育所廃止は適法 神戸地裁「合理性ある」
MSN産経ニュース 2008.12.16 20:54

保育所民営化の取り消し訴訟、原告の訴え退ける 神戸
神戸新聞(12/16 20:21)


※2008.12.17.毎日の記事を追加
神戸市の保育所民間委託:民営化条例「市に裁量の乱用ない」--地裁判決 /兵庫
毎日新聞 2008年12月17日 地方版


2008.12.17.追記
これらの記事を読む限り、神戸地裁は「保育の質を維持するための措置が講じられていれば、民営化OK」という判断をしたように読み取れます。判決文を入手できていない段階で論評するのはどうかとも思うのですが、はっきり言って「冗談じゃない!」と叫びたくなります。
保育というのは、子どもたちという一番の宝物を、親と一緒に大事に育てていく営みに他なりません。「市の財政が苦しいから、○○ちゃんはあっちのママの子になりなさい」と言われて、「ハイわかりました」と子どもたちが納得する訳がありません。
僕の実感でしかないのですが、「自分は子育てをしてきた」と胸を張る父親の多くが、よくよく話を聞いてみると、実際には「母親に子育てをさせてきた」ことを、あたかも自分が子育てしてきたかのように吹聴しているに過ぎないということが、頻繁にあります。
裁判官は超多忙だと聞いています。神戸地裁の本件裁判官が父親なのかどうかかも知りませんが、子どもを育てるという営みがいかに重要で大変で価値あるものなのか、子どもたちが小さな心でどんなことを感じているのか、そのあたりの想像力を働かせれば、こんな判決になるはずがありません。原告のみなさんには、控訴審でぜひ子どもたちの心を代弁してがんばってほしいと思います。

神戸裁判、明日判決です

神戸市立枝吉保育園の廃止・民営化をめぐる裁判の一審判決が、いよいよ明日言い渡されます。

枝吉保育所廃止処分差止訴訟判決
12月16日午後1時15分より
神戸地方裁判所 214号法廷にて


同園の廃止を判決の日までいったん棚上げにすることを求める「仮の差し止め請求」が神戸地裁で認められたこと、それを受けて神戸市がありえない姑息な手段に打って出たことは、このブログでもお伝えしてきました。

本訴でも、神戸市の横暴をビシッと指弾する判決が出るよう、祈っています。

高野台も「受託予定事業者なし」

高野台保育園の受託事業者選定の結果、「受託予定事業者なし」となったことが、4日の議会で報告されました。今年3月に、光が丘第四保育園の選定で同様の結果が出たばかりです。まだ10ヶ月あまりしかたっていません。

選定報告書の総括に当たる、冒頭部分を以下に引用します。

20練児子第10376号
平成20年12月2日


練馬区長 志村 豊志郎様

練馬区立高野台保育園運営業務委託事業者選定委員会委員長
健康福祉事業本部長 犬塚 隆


練馬区立高野台保育園運営業務委託事業者選定について(報告)


練馬区立高野台保育園運営業務委託事業者選定について下記のとおり報告します。



練馬区立高野台保育園運営業務委託事業者選定委員会は、応募のあった2事業者(当初4事業者が応募、応募後に2事業者が辞退)について、提案書による審査、現地調査(事業者運営施設の視察)による審査および園長候補者等ヒアリングによる審査を行い、合議のもとに最終候補事業者を選定するよう議論を重ねてきた。その結果、1事業者については、運営する園の保育内容は区立保育園を委託するに足るものであったが、ヒアリング等において、委託後(準備期間を含む)の体制づくりが現状では難しい状況にあること、また、もう1事業者については、ヒアリングや現地調査において、園長候補のリーダーシップ、実地に即した対応力などを十分に確認できないことから、「受託予定事業者なし」とした。
なお、辞退した2事業者のうち、1事業者は園長候補者を立てられなくなったこと、1事業者は他区の保育園の受託が決定したことを理由として辞退したものである。



※全文は、練馬区のサイトからPDFファイルをダウンロードすることができます。

たったこれだけの部分ですが、それでもいくつかの指摘ができそうです。

  1. 「区立保育園を委託するに足る」園であったとしても、それだけで受託できる訳ではないこと。
  2. 事業者が相応の準備を整えるには、相応の時間を要すること。
  3. 自治体間での事業者の奪い合いが続いていること。

当初の応募4事業者のうち、辞退1を含む2社が事前準備を万全に整えることができなかった訳です。各事業者の内情は、わかりません。ですが、選定から準備委託開始(来年4月)までわずか4ヶ月というスケジュールの厳しさが、何らかの形で影響しているのではないかという疑念を拭えないのは確かです。

他の1社は練馬の区立園を受けるに足らず、残りの1社は他自治体に流れるという結果になった訳ですが、こんなことが一体いつまで繰り返されるのでしょう?

2009年から毎年2園ずつ計16園という当初の委託計画でした。ところが初年度の豊玉第二が1年延期、光が丘第四は「選定なし」で1年延期、2年目の高野台が「受託予定事業者なし」。計画2年目までに対象となった4園のうち、3園が区の思惑通りに行かなかったことになります。

区の計画は、いきなり破綻してしまっています。

なぜか。

保育園を民営化しようとすること自体が無理だからです。

保育園の民営化というのは、子どもたちにとって「○○ちゃんは、あっちのママの子になりなさい」みたいな理不尽さを、宿命的に背負っています。子どもたちへの影響を最小限にしようとすれば、引き渡す方も受ける方も相当の無理を重ねなければなりません。特に受ける側の民間事業者にかかる負担は甚大です。「子どもたちを何とか守ろう」という志を持った事業者が、もはや受け切れなくなっています。高野台の選定結果は、

無理に無理を重ねた結果が早くも露呈してきている

と見るべきです。

こんな情勢の中で平気で受託できるのは、「資金繰りが悪化したので保育園の運営をやめます」みたいな、保育の社会的責任の重さを自覚しない劣悪な事業者しか残っていないでしょう。

こんなことは、もうやめるしか道はありません。

仙台でも提訴!

仙台市で、新たに保育園民営化を問う裁判が提起されたようです。

仙台市立大野田保育所:民営化差し止めを 保護者ら提訴へ/宮城
(毎日新聞地方版2008年11月22日)


保育所民営化 父母会が仙台市を提訴へ
(河北新報2008年11月27日)


僕が一番驚いたのは、両記事にさりげなく書いてある次の部分です。

「来年10月に民営化予定の~」

10月!? 年度途中!? しかも、あと1年もないじゃん!

年度途中での移管がいかに困難か。短期間での移管がどれだけ軋轢を生むか。
光が丘第八保育園の苦い経験からわかった事実を、僕たちは裁判でもこのブログでも、口を酸っぱくして主張し続けてきました。練馬はもちろん、全国の子どもたちに、二度とこのような経験をさせてはならないと考えているからです。

それなのに、この仕打ち。。。いったい何なのでしょう?

仙台市の職員は、少なくとも光八の事例くらいは知っていると思うんですけど。それでもこんな移管時期を設定したならば、もはや確信犯です。はっきり言って、最悪です。

こんなこと、絶対許してはいけません。

今回裁判に踏み切った仙台の保護者のみなさんには、心よりエールを送りたいと思います。

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プロフィール

笠本

Author:笠本
原告の一人でした。裁判の結果は僕たちが望むものではありませんでしたが、一方で、信じられないくらいたくさんのご支援・ご声援をいただきました。本当にありがとうございました。僕たちの足跡が、今後同様の問題に悩む保護者のみなさんに、少しでもお役に立てればと思い、このブログを記録として残します。

ぜひ読んでください!

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