練馬の保育園民営化裁判追っかけ隊

練馬区立光が丘第八保育園の委託化をめぐって提起された、住民訴訟の記録です。練馬区のやり方は、理不尽にもほどがある!

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第11回弁論報告(2)~委託後の状況篇

今回は、委託後の状況についての証言です。
ピジョンの保育士が退職を決意し「ごめんなさい」と泣き崩れる様子、
ようやく信頼できる先生に出会えたと安心した矢先の告白に、保護者も一緒に涙する様子、
自分たちの蓄積を懸命に伝えようとする区の保育士の努力が、相次ぐ退職によって徒労に終わる空虚感・・・
光が丘第八保育園の保育が壊れていく様子が、よく伝わってくると思います。

ご一読下さい。


初めは、新しい先生も挨拶があったということですね。
はい。9月から少しずつピジョンの先生方が入られてきました。最初は双方に時間的な余裕があって、きちんと「よろしくお願いいたします」とご挨拶いただきました。

その時の貴女のお気持ちは、頭では「この状況を受け入れて、先生方とも良い関係を築いていきたい」と思っても気持ちがついていかないという感じだったということですね。
はい。そうです。「ピジョンの保育士」に罪はないと頭では理解していましたが、区が一方的に区内で「選定会議」を設け、先の選定委員会で落第点のついた、ピジョンを選定したことが、どうしても納得出来なかったので、ピジョンの職員を受け入れる気持ちになれませんでした。事業者として認めることができなかったのです。

11月に入ると、挨拶もないまま新しい先生がどんどん増えていき、先生も子供も保護者も名前と顔が一致しなくなっていったのですか。
そうです。引継ぎが進む中、2週間おきぐらいでピジョンの職員がどんどんあらたに入ってきたのですが、11月末に区の非常勤の先生が一斉に引き上げられて、さらに新しいピジョンの先生が増え、どなたが正規の先生でどなたが朝・晩の非常勤の先生なのか、わけがわからなくなっていました。お迎えに行くと、見たことのない先生ばかりで、保護者の方なのか先生なのかもわからず、挨拶もないのです。自己紹介もなく、いったいどうなっているのか、とても不安でした。

お子さんを迎えに行った際の先生方の発言で印象に残っていることはありますか。
そんな状態でしたので、お迎えの時など「○○ちゃん帰っちゃったの?」という先生の言葉をよく聞いたりしました。保育士がこどもの顔と名前、その子どもの保護者の顔がなかなか一致しないようで、保護者への引渡しがスムーズに出来ていないようでした。

そのような状態を受けて、保護者はどのような対応をとりましたか?
ピジョンの先生方の写真を掲示したり、また写真を配ることを求めました。が、写真が配られましたが、印刷物の写真ではわかりにくかったり、また配られたそばから、先生がかわってしまうということが度々続きました。

お子さんを預ける保護者としては、非常に心配でしたね。
はい。長男のクラスは、クラス担任の入れ替わりも激しく、クラスの中は絶えず落ち着かない感じで、事故につながるのではないかと、いつも心配でした。

委託後の状況で特に印象に残っていることは、陳述書6ページ以降に記載されていますが、連絡帳のこと、トイレトレーニングどころではない雰囲気であり、おむつがとれなかったことでしょうか。
そうですね。長男は2歳児クラスに居たのですが、この時期は本来ならばトイレトレーニングが行われるのですが、そういう余裕がない雰囲気で、正直トイレトレーニングどころではありませんでした。結局、長男は17年4月に別の園に転園して、そこでわずか一週間でオムツが取れてしまったのですが、落ち着きのない環境が取れなかった理由かなと思いました。
※陳述書6~7ページより
けれども、長男の2歳児クラスは、ピジョンの先生の入れ替わりが特に激しく、絶えず落ち着かない環境でした。
(・・中略・・)
また、2歳児は、本来ならばトイレトレーニングをする年齢ですが、正直それどころではない雰囲気でした。長男は2歳児クラスに入ってすぐトイレでうんちができるようになったのですか、おしっこができず、なかなかオムツがとれませんでした。結局、翌年の4月に転園して、わずか一週間でオムツはとれてしまったのですが、このとき私は、「おしっこだってとっくにトイレでできていたのに、オムツを外す“きっかけ”がなかったんだな」と複雑な気持ちになったものでした。

その他、委託後の状況で印象に残っていることはありますか?
長男が園庭で三輪車に乗っていて転んだことがありました。お迎えに行った際に、ピジョンの先生から、頬の擦り傷について説明を受けましたが、自宅で入浴させようとしたところ、腕の内側の所にも長い擦り傷があることがわかりました。顔は見えるところなので、ピジョンの先生も気がついたのでしょうが、直接見えないところにまでは目が行き届いていないな、先生方に余裕がないなと感じました。

給食のことで印象にのこっていることはありますか?
サンプルケースの中のピザトーストのチーズが焦げていて、具も大きく、端までついていないものを見たことがありました。細かなことと思われるかもしれませんが、約6年間も保育園のサンプルケースを見続けてきたので、あきらかな違いがとても気になりました。そして、サンプルケースに置くものまでがこんな状態であるのか、調理の方々も余裕がない様子が、はっきりと感じられました。そんなときに、給食に髪の毛が混入していたことがあり、お迎えのときにお詫びの通知をもらったことがありました。不安がズバリ的中し、調理も「大丈夫なの?」と心配が増しました。

委託後の混乱した様子や先生や職員の余裕のない様子がうかがわれたのですね。
はい。保育士、調理だけでなく、用務の引継ぎもスムーズに行っていないと感じることがありました。ある朝、0歳児のオムツ交換スペースで大きな綿ぼこりを発見しました。これも細かなことと思われるかも知れませんが、約6年間第八保育園に通っていて、朝からこんな大きな綿ぼこりを見たことなどこれまではありませんでしたので、とてもショックを受けました。引継ぎで大勢の人が出入りしているという状況を割引いても、0歳児の最も清潔でなければならない場所の掃除も行き届いていないと、用務の引継ぎがどうなっているかとても心配になりました。

それでも、貴女から見てピジョンの先生でも「この先生ならお任せできる」と思える先生もいらしたのですね。
はい。ですが、「この先生なら…」と思うそばから、そういった先生が、まだ引き継ぎ期間中であるのに、次々に辞めていかれました。引継ぎにたくさんの時間と、人と、労力をかけているのに、引き継ぎがうまく回らず、進まない。進まないどころか後退している感じでした。

当時のピジョンの先生方の様子はどうでしたか?
そのときはよくわからなかったのですが、今思うと、保護者、子供との関係、区の先生との関係、ピジョンの先生間(どんどん入れ替わる)の関係で、相当ストレスが多かったと思います。

陳述書の8ページに、長男のクラスの保護者会でのやり取りが記載されています。
はい。このときは、ピジョンの先生が想像以上に大変さを抱えていたことがわかり、その思いに泣いてしまいました。と同時に、こどもも、保護者も、ピジョンの先生も、区の先生も、みんなが一所懸命に引継ぎをがんばっているのに、みんなが傷ついて、疲れ果てていく。一体なんのための、誰のための委託なのか。こんな思いをしてまで、委託を急ぐ理由があるのか、区に対して、やりきれない怒りの涙に変わりました。
※陳述書8ページより
まだ長男の転園が決まらなかった2月末に、長男のクラス(2歳児クラス)の年度末の保護者会が開かれました。このとき、9月当初から2歳児クラスに入っていたピジョンの先生から、「2月で辞めます」と突然、告げられました。この先生は、公立園での保育士経験がある先生でしたが、ピジョンの上層部にきちんとした保育ができるようにかけあう中、心身ともに疲弊し、退職することになったとのことでした。保護者も子どもも、ようやくこの先生といい関係になってきたなと思っていた矢先だったので、「ごめんなさい」と言って泣き崩れる姿に、参加していた保護者も皆、ぼろぼろと泣いてしまいました。そして、進級した4月からこのクラスは一体どうなってしまうのか、暗澹たる思いでした。

ピジョンの園長先生も体調を崩して退職されましたね。
はい。転園後の4月に退職されたと聞きました。

園長先生の様子はどうでしたか?
実際の保育に入る様子も見かけましたし、長男の連絡帳に書いていたこともありました。最初はとても、元気ではつらつとしていたのですが、だんだんと、疲れているように見受けられました。

ピジョンの先生がどんどん辞めていってしまう一方で、区の先生方が苦悩される様子については、陳述書7ページに記載されているとおりですね。
はい。引継ぎを進める中で、区の先生が保育時間の間に中座することがあったのですが、こどもたちが「どこに行くの?」と着いてきてしまうとのことでした。いつもいつも、こどもたちから一時も目を離すことなく保育してくれていた先生が途中でいなくなるのですから、こどもたちだってその不自然さに気がつくはずです。保育を途中で放棄するとこどもたちに思われるような行動をとらざるを得なかった区の先生方のお気持ちが、とても辛く思えました。
※陳述書7ページより
また、区の先生方の苦悩も日々伝わってきました。引き継ぎの移行の中で区の先生が席を外そうとすると、子どもが「先生、どこ行くの?」と言うのだそうです。「おトイレよ」と言葉を濁しつつ、立ち上がると「一緒に行く」と言って、ついて来てしまうのだそうです。それはそうです。これまで、日々自分たちの世話をしてくれていた先生が、どこかに行こうものなら、心配で不安でたまらなくなってしまうのは、当然のことです。そんな不自然な行動を、強いられなくてはならなかった区の先生の心中は、察するに余りあります。
3月の末に、区の先生方と保護者とのお別れの時間が持たれました。その時、ピジョンの先生方を熱心に指導してきたベテランの区の先生が、ピジョンの職員が辞めていくのをみて、「子どもたちのことを思って、必死にやってきたことなのに…」と絶句する姿に、私もその先生を間近で見てきただけに、やり切れない思いでした。

(・・・つづく)

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笠本

Author:笠本
原告の一人でした。裁判の結果は僕たちが望むものではありませんでしたが、一方で、信じられないくらいたくさんのご支援・ご声援をいただきました。本当にありがとうございました。僕たちの足跡が、今後同様の問題に悩む保護者のみなさんに、少しでもお役に立てればと思い、このブログを記録として残します。

ぜひ読んでください!

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