練馬の保育園民営化裁判追っかけ隊

練馬区立光が丘第八保育園の委託化をめぐって提起された、住民訴訟の記録です。練馬区のやり方は、理不尽にもほどがある!

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(1)違法・無効な契約による区の損害を、区長は弁済しなさい!

本件訴訟で原告が求めている1点目は、

志村区長、カネ返せ!

です。

光が丘第八保育園(光八)の運営業務委託先として、志村区長がピジョン株式会社を選定した行為には重大な瑕疵があるので、選定は違法で無効です。よってこの選定にもとづき締結された各委託契約も違法で無効です。ならば、練馬区が同契約にもとづきピジョンに委託料を支払うのは、法律上の原因のない違法な支出ということになります。その額がそのまま練馬区の財政に損害を与えたことになります。だから区長は、私財をもってその額を弁済しなさい、と原告は主張しています。

※もう少し正確に表現すると「練馬区長は志村豊志郎に対し、委託料相当額を請求しなさい」という判決を、原告は求めています。現時点では練馬区長=志村豊志郎なので「アレ?」と思われる方も多いかもしれません。でも地方自治法の規定に従うと、こういう請求になっちゃうんです。裁判中に区長が交代した場合は、新しい区長が志村個人に対して、区の損害額を請求することになります。

志村豊志郎への請求金額は、

準備委託契約;2211万8858円
17年度契約;7457万6472円
18年度契約;2億2200万円
ピジョンが負担すべき分;▲3728万8236円

合計;2億8140万7094円

です。
光八の委託は、おおむね次のような経過をたどっています。

→わずか7ヶ月あまりで委託しようとした当初計画とその延期
→「9月委託化」方針を志村区長が突然に発表
→優良な法人が応募したくてもできないような公募
→第一次選定で「該当事業者なし」の結論
→上記結論の歪曲、保護者との合意違反
→第二次選定で、落第点を合格点に評価し直しピジョンを選定

原告は、第一次選定の正当性と第二次選定の不当性を中心に、これらおのおのについて、志村区長の裁量権逸脱を主張しています。


◆平成16年8月当時の当初計画について
当初計画の性急さ」で述べた通り、既存の区立園を民間に円滑に委託するには、膨大な作業が必要になります。練馬区が定めた当初計画では、それをわずか7ヶ月の間に終了させてしまおうというものでした。
区立施設の委託化・民営化計画を策定するのは、区長の裁量かも知れませんけど、それでも当該園児たちへの影響に配慮したり、適切な事業者が応募しやすく、また引き継ぎやすい環境を整えたりするのは、練馬区の責務であるはずです。
なのに区長は、これらの事情を一切考慮せず、本来の事業目的達成のために必要となる期間を確保しようとしませんでした。
この委託化計画は、その事業遂行期間の設定において、とてもじゃないけど不合理に過ぎ、志村区長の裁量権逸脱と評価すべきです。


◆年度途中の9月委託化の方針について
年度途中の9月委託」で述べた通り、年度途中の委託化というのは特別の困難を伴います。それを考慮するならば、委託開始時期を平成18年4月からにする、あるいは平成19年4月からにするなどの選択を、志村区長はできたはずですし、またすべきでした。
それなのに志村区長は、平成17年度内の委託化にこだわり続けました。予想される困難や保護者らの反対を押してまで年度途中での委託を強行するからには、それ相応の合理的理由が必要です。それは、園児たちへの影響や保育現場の混乱、事業者への不条理なリスク負担などと比較衡量しても、年度途中の委託化を正当化しうるだけの合理性を有していなければならないはずです。しかしながら本件委託化の場合、そのような合理性は一片も見い出すことができません。
万一、そのような合理的理由が存在したとしても、計画の実施には「年度途中の9月委託」で述べた様々な困難に対処できるだけの事前調査、事前準備が不可欠ですし、またそれを実施すべきでした。にもかかわらず、志村区長はそれらの準備行為を一切行わないまま、9月に全面委託する旨のスケジュールだけを、光八保護者との事前協議を経ることもなく、突然に発表しました。
園児たちへの影響を無視した本件スケジュールの決定は、児童福祉法に謳われた児童福祉の精神および同法21条の27に掲げる「児童の健全な育成に資するため」という保育事業の目的に反します。
よって年度途中の委託化という計画は、その策定自体が被告の裁量権を逸脱した違法なものと評価すべきです。


◆乱暴な公募について
公募の目的を達成するためには、募集期間を十分に確保し、募集条件に見合う事業者には事前に資料を郵送するなど積極的に広報する等、営利企業ばかりでなく様々な法人形態の事業者が応募しやすいよう、必要な措置を尽くすべきでした。
ところが志村区長は、「乱暴な公募」で述べた通り、本来の目的を大きく逸脱し、民間で保育事業を担う主力である社会福祉法人からの応募を事実上拒絶するかのごとき手法をもって、本件公募を実施しました。
そればかりか、再公募・追加公募などの提案を受け、それらを実施する機会を与えられながら、聞く耳を持たず、あくまで9月委託に間に合わせることにのみ、全力を傾注したのです。
これも志村区長に許された裁量を大きく逸脱した違法な行為と評価すべきです。


◆保護者との合意違反について
保護者との合意違反」で述べた通り、第一次選定で適切な事業者が選べなかった場合、練馬区は、光八保護者代表と「スケジュールを含め協議する」と文書で合意しています。ところが練馬区は、スケジュールを一方的に定めて第二次選定に突進しました。
合意事項の趣旨と合意当時の双方の意思、合意に至った経緯からすると、第一次選定後の練馬区の態度は、明らかに本件合意を一方的に踏みにじるものです。民法でいう「信義則」に違反します。
ある政策目的実現のために、練馬区が直接の利害関係者である区民と話し合い、一定の内容について合意すること自体は、志村区長の裁量に属するかもしれません。しかしその合意を一方的に破棄する裁量まで志村区長に認められているとは言えません。合意内容が公序良俗に反するなどの特段の事情が別でしょうが、今回の合意の内容には一定の合理性があり、また志村区長に合意遵守の精神があれば実現可能なものでした。
練馬区は第一次選定の結果を真摯に受け止め、本件合意事項の定めに従って、できるだけ子どもたちに負担を与えないような手法を保護者たちと話し合い、双方納得の上で第二次選定を実施するべきでした。


◆第一次選定の結論を歪曲した行為について
第一次選定の経過」で述べた通り、志村区長には、同委員会の結論に従う義務があります。また志村区長による各種工作に関わらず、第一次選定の結論は依然有効であるはずです。したがって、志村区長が第二次選定を行うよう命じた選定会議なる機関には、光八の受託事業者を選定する権限はなく、その決定はそもそも無効です。
志村区長は第一次選定の結論が出た段階で、それを真摯に受け止め、9月委託という時期設定を廃棄すべきでした。そのうえで、子どもたちにも事業者にも不必要な負担がかからぬよう配慮しながら、改めてスケジュールを組み直し、再度公募から選定までの作業をやり直すべきでした。
にもかかわらず志村区長は、第一次選定の結論を貶めることによって、本来無権限であるはずの選定会議なる機関が第二次選定を行うことを正当化しようと試みました。
本来権限を有する機関が行った第一次選定の決定を無視し、本来無権限の機関が行った第二次選定の決定を採用した志村区長の行為は、著しい裁量権の逸脱・濫用であり違法・無効であると評価せざるを得ません。


◆第二次選定の瑕疵について
第一次選定の経過」で述べた通り、第二次選定は本来無効です。しかし万一それが有効であったとしても、その手続きには著しい瑕疵があったと言わざるを得ません。
今回の選定の目的は、募集要領の記述や過去の対策協議会における経過などを総合的に勘案すれば、「光八の保育水準を維持しながら、9月委託という事業を円滑になしえる事業者を選定する」ことにあったと理解するべきです。
ところが「第二次選定の瑕疵」で述べたとおり、選定会議はその設置目的において「光八の保育水準を維持」「9月委託という事業を円滑になしえる」という部分を事実上放棄しています。そればかりか、その役割において、第一次選定の評価を否定することに主眼が置かれ、その審査対象において、事実上1社のみでした。
これらの事情を考慮すれば、同会議は、被告が意中とする1社が公正・適正に選定されたという形式を整えることを、真の目的としていたと断ぜざるを得ません。
今回の選定は、プロポーザル公募という随意契約の一種として行われているが、その法的根拠は、保育園運営業務の委託という契約の目的物が、地方自治法167条の2第2項の「その性質又は目的が競争入札に適しないもの」に該当することによるものと思われます。
保育園が0歳から6歳までのデリケートな子どもたちを預かり、健全に育てるという機能を有していることから、その性質上、一般競争入札のような価格競争による選定は妥当でないという判断には、一定の合理性があるでしょう。
ところが今回の選定は、随意契約によることの趣旨を大きく逸脱するばかりでなく、児童福祉法の精神や同法21条の27にある保育事業の目的にも反するものです。もちろん、被告と光八保護者代表が合意する本件委託契約の趣旨にも反します。
よって被告が設置した同会議による本件選定は、被告による著しい裁量権の逸脱・濫用と評価せざるを得ません。そしてその逸脱の程度は甚だしく、これを無効としなければ、社会正義に著しく反します。

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笠本

Author:笠本
原告の一人でした。裁判の結果は僕たちが望むものではありませんでしたが、一方で、信じられないくらいたくさんのご支援・ご声援をいただきました。本当にありがとうございました。僕たちの足跡が、今後同様の問題に悩む保護者のみなさんに、少しでもお役に立てればと思い、このブログを記録として残します。

ぜひ読んでください!

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